進化するSNS 本物を見抜く能力が問われる世の中に・・・
今年の流行語大賞に選ばれた「インスタ映え」 SNS「インスタグラム」に素敵な画像を投稿し、多大なフォロワー数を 擁する人をインスタグラマーと呼びます。
今や個人に留まらず各企業がSNSをチェックする,フォロワー(自分をフォロー /登録している人のこと)を確認する時代となりました。 Twitterでの発言が度々取り沙汰されるトランプ大統領、そのフォロワー数は現在およそ4480万人。
ある意味では巧みにSNSを活用しているといえます。かのレアルマドリード は今年8月に3大SNS (フェイスブック, Twitterインスタグラ)でのフォロワー数が合計1億8200万人に達したと発表。
一国に留まらず全世界に同時に発信できるSNSの影響力はすさまじく、その力は拡大する一方です。
SNSの影響力拡大に伴い、SNS上で製品やサービスを紹 介してもらう宣伝手法も近年急増しており、例えばインスタグラムにおける市場規模は10億ドル(約1000億円)にも及ぶそうです。
しかし多くの企業がSNSへのプロモーションを始めようにも、インスタグラの感性やニーズを掴むのは容易ではありません。そのため一部の企業ではフォロワーが1500人以上のみの就活生だけが参加可能な「インスタ就活」を開催するなど、SNSの取り込みに余念がありません。
その一方で業者からフォロワーを購入して”偽の人気を演出する人が急増しています。前述のトランプ大統領を選出した米大統領選でも、両候補ともに急増したフォロワーの約半分が偽アカウントであると報道もありました(偽のアカウント =実態のないアカウント・・・つまり購入されたアカウントの可能性が高いということ)。
米カリフォルニアのマーケテイング企業が実験アカウントを作成、フォロワーを毎日1000人分ずつ、最終的には万単位のフォロワーを購入(価格は 1000人あたり3~8ドル)。コメントと「いいね」もそれぞれ購入し、さも人気のありそうなアカウントを作成、様々な企業の広告キャンペーンに申請した結果、複数のブランドで宣伝アカウントとして採用され、金銭的報酬やモニター用製品が提供されたとのことです。
人気インスタグラマーの1投稿あたりの相場は1フォロワー数あたり1円で、契約スポンサー案件を月に10件投稿すると 30万円ほどの収入になるというのだから驚きです。心の空虚を埋めるため、「リア充」をアピールするための「友達レンタル」サービスが一時話題になりましたが、今やSNSの充実ぶりや内容がそのままビジネスに繋がる時代ですので、今後も市場は拡大するでしょう。
一方で座間事件のように犯罪に巻き込まれる可能性も孕んでいます。 SNSを上手く活用することとともにSNSの闇を見抜く力も、今後もっと必要とされそうです。