書類やノートに引っ張りだこの付箋(ふせん)。用途に合わせて色や形も変えられて便利ですよね。さて、この付箋はどこでどのように生まれたものなのかご存知でしょうか。そして剥がしたときにくるりと丸まってしまう煩わしさを解消する裏技をご紹介します。

皆さんの職場やご自宅に付箋(ふせん)はありますか?最近はカラフルだったり模様が入っていたり、かわいらしい形の付箋もあって時と場合に合わせた付箋を選べるのも楽しいですよね。書類の重要項目を目立たせたいときにもペンで書き込むよりずっと気軽に使用できるオフィスでの強い味方です。
大抵デスクに一つは常備されている付箋ですが私自身、最近は自宅でもリマインダーやTO DOリストとして使っています。かっこよく横文字を使ってはいますが、とどのつまりは買い物メモやその日やるべき買い出しや家事などを付箋に書いておいて目につきやすい場所にぺたりと貼っておくだけです。スマートフォンのメモはロックの解除をする手間すら惜しくホワイトボードは用が済んだ後に消すことが手間だと思ってしまうずぼらっぷりもあり、気が付いたときに手軽に書くことができる付箋を重宝しています。デジタル社会と言われて久しいですが、やはりアナログにはアナログの良さがありますね。
さて、付箋を剥がしたときに紙全体がくるりと丸まってしまった経験はないでしょうか。丸まってしまうとかさばったり、めくれた部分が引っかかって折れたり剥がれたりと付箋を無駄にしてしまうことがままあります。実は一度に全部剥がしてしまおうと糊部分の広い縦向きに剥がしてしまうと強い力がかかって丸まってしまうのです。この剥がし方が良くなかったと知ったときにはなんだか横着を叱られたような気分になりました。
そこで、丸まってしまうのを防ぐためには糊部分の狭い横から剥がしていく方法がおすすめです。少し気を付けるだけで貼っておける期間が長くなりそうですよね。次に付箋を使うときはぜひお試しください。付箋を剥がすのが少し楽しくなること請け合いです。
ちなみに付箋はアメリカの化学メーカーが強力な接着剤を開発していた際に偶然とても弱い接着剤を作り出してしまい、何かに利用できないかと考えたことが開発のきっかけとなったそうです。このエピソードから付箋は電子レンジやマジックテープのような、偶然から発明を見出したセレンディピティの一例として挙げられています。
そうそう、読書の際にしおりの代わりとして付箋を使うという方もいらっしゃるかと思いますが、図書館などで本を借りている場合は付箋を使わないでほしいという呼びかけを行っている場合もあるのでご注意ください。というのも理由は2点あり、まずは単純に付箋を剥がした際に僅かながら紙の表面を一緒にそぎ落としてしまう点です。2点目は剥がしたときに本に糊が残り、その糊が虫食いやシミの原因になる場合があるためだそうです。とはいえ、これはあくまで長期に渡って保管していく書籍や資料にあてはまることであり、一般的に使用される書籍や書類などでは付箋を剥がして表面が一緒にべりべりとはがれてしまったり、糊が残ってべたべたする心配は必要ないと言って良いでしょう。
いつも使っているもののルーツを知るとなんだか愛着が湧きますよね。日々の中で付箋をぺらりとめくる何気ない瞬間に、付箋が失敗から生まれた発明であることや剥がすときの裏技を思い出してみてくださいね。