皆様は、献血に行かれたことがありますでしょうか? 言うまでもなく、血液は人間の生命を維持するために欠か すことのできない成分です。
献血は、怪我や病気など輸血を必要とされる方を救うために、健康な人が無償で血液を提供するボランティアです。
現在、一日平均で約3000人の方が輸血を受けており、その血液を確保するためには約13,000人の献血が必要となります。科学が進んだ今でも、血液は人工的に造ることはできず、長期間保存することもできません(赤血球は21日間、 血小板は4日間)、輸血に必要な新鮮な血液をいつでも充分に確保しておくために、献血センターではいつでも献血への協力をお願いしています。
献血には、大きく分けて2種類あり、血液中のすべての成分を採血する「全血献血と、「血小板」や「血しょう」といっ た特定の成分を採血する「成分献血」があります。また、献血者の健康を守り、輸血を受ける方の安全性を高めるため に、いくつかの採血基準が設けられています。
年齢は、男 性17歳、女性18歳以上から69歳まで、血色素量(ヘモグロビン濃度)が全血献血400mLにおいて男性13.0g/dL、女性 12.5g/dL以上が必要となります(基準値に達しない場合、男女ともに12.0g/dL以上で成分献血が可能)、更に、全血献血は一年間で男性3回、女性2回、成分献血は同24回以内と回数が決められています。
一般的に血液型といえば、A, O、B, AB型ですが、これは赤血球における分類です。白血球にも「HLA型」というA, B, C座とD領域(DR-DQ-DP)があることをご存知でしょうか?
臓器移植など何度も繰り返して血小板の輸血を続けると、抗体ができてしまい輸血効果が得られなくなることがあります。こうした方々にHLA型にも適合した血小板を輸血すると、輸血効果が得られるのですが、適合する確率は兄弟姉妹 間で4人に1人、非血縁者間で数百から数万に1人とされています。
予め成分献血において『HLA適合血小板献血登録」が必要となり、医療機関からの要請に応じて採血となります。 人口減少に伴い、特に10~30代の献血者が少なくなってきています。血液を受け取る人の顔は見えないですが、その思いはきっと届いています。私達の献血で救える命があること、自分に出来ることを改めて考えてみてはいかがでしょうか。