世界最大のネット小売業者アマゾンですが、米シェア1位 のALスピーカーやレジの無い無人コンビニ、医療閿逋サー ビスの新会社設立などあらゆる業界に手を出し、存在感は年々増してきています。

この急成長に伴い様々な市場で進行している混乱や変革などの現象を「アマゾンエフェクト」と呼び、最近では、「アマゾン恐怖銘柄指数 (通称「デス・バ イ・アマゾン」)と呼ばれる指数がある程、アマゾンの収益拡大や新規事業参入などを受けて業績が悪化する企業が続出しているのです。

昨年9月、米国ではアマゾン台頭の煽りを受け、玩具チェーン最大手トイザラスが50億ドルにのぼる負債を抱え 経営破綻し、激震が走りましたが、「トイザラスの次の餌食」と囁かれているのが、日本でも展開している衣料品チェーンのGAPです.
GAPではショッピングセンター内店舗の不振が続き、こちらも昨年9月、今後3年間で傘下の約200店舗を閉鎖することを発表しました。
この状況を日本企業に当てはめますと、ダメージを最初に受けると考えられるのが、ユニクロを展開するファーストリテイリングです。アマゾンではすでに7つのファッションブランドを展開していますが、次にアマゾンが準備しているのが、 ユニクロが得意とするベーシックな服のブランドだと言われています。
高価なブランドであればネットで購入することに抵抗を感じる人はまだ多いですが、普段使いの服となると後発でもアマゾンがシェアを取る可能性は十分に考えられます。
すでにアマゾンジャパンでは日本全国に15ヶ所の配送拠点を持っていますが、さらに東京·八王子にも新たな大型拠点を準備しています。

米国では、アマゾンが都市部近くへの拠点新設を進め、どこにでも1日~数日で商品が届く体制づくりを急激に推し進めた結果、「アマゾンエフェクト」が起こりました。
この拠点増加により大型ショッピングセンター (SC)にも大ダメージを与えるとされており、近々には、米国のSCの3割が減少すると見込まれています。
このまま日本でも拠点が増え、あらゆる分野に参入してきますと、「アマゾン エフェクト」がより日本企業にも迫ってきそうです。 先月には、国民的アニメ「サザエさん」の新スポンサーにアマゾンジャパンが決まりました。

元々、東芝が放送開始の頃からスポンサー契約をしており、冷蔵庫やテレビなどの家電製品を各家庭に浸透させる目的でスタートしましたが、アマ ゾンに代わるこの3月、皆様ご存知の主題歌とは真逆の、

「買い物しようと街まで出かけず、スマートフォンを片手に、買い物をしているサザエさんが見られるのかもしれません。