SNSの発言が元で大きなニュースとなる昨今 ユーザーが陣痛妊婦の救急車利用は「不正利用 」だとTwitterで発言したことをきっかけに、医療関係者などを中 心に大きな議論が起きています。

救急車の不正利用は近年問題視されており、些細な怪我や酔っ払いが無料のタクシー感覚で緊急要請をしてしまい、本当に必要な人の元へ間に合わないといった事案が発生しています。

確かに出産そのものは急な事故や病気ではありません。妊婦さんにとって事前準備は大切なことです。
陣痛に備えた入院や、妊婦さん可のタクシーの下調べ、家族の協力体制それでも早期陣痛や母子の身体異常の判断は素人には難しいものです。毎年、およそ50人のお母さんの命とおよそ500人の赤ちゃんの命が、周産期に発生した事故や病気で失われています。

妊婦さんに限らず、救急車を呼んでいいか分からない…そんな時のための医療相談サービスをご存知でしょうか?

東京消防庁救急相談センターは日本ではまだ未対応の地域が多くあまり知られていませんが、 24時間電話対応システムです。
まず自動音声ガイダンスに繋がりますので、①を押すと時間や症状に応じた最寄りの医療機関などを案内、②を押すと救急 相談(救急車が必要かどうか含め)をオペレーターが案内してくれます。
まだ11都市ほどでしか展開していませんが、今後の拡充が 期待されています。

急な子どもの怪我や病気に対する相談窓口としては子ども医療電話相談があります。こちらはすでに全国展開 しておりますので、ママの強い味方となってくれるのではないで しょうか。これら以外にも全ての都道府県に医療相談窓口は設けられておりますので、各自治体HPにてご確認ください。アドレス帳に登録しておくと安心ですね。「Q助」という消防庁が提供している救急アプリでは、症状を画面上で選択していくと緊急度の目安・必要な対応が表示され、緊急度が高いと判定された場合はアプリから119番に電話できます。

また、 都內限定ではありますが医師が自宅へと救急対応にきてくれる「ファストドクター」というサービスも2016年よりスタートしています 。日本は特に妊産婦 へのケアの遅れが懸念されています。尊い命を守ることより大事なものは存在しません。まずは各医療サービスを周知し利用することで、適切な対応と準備を心がけたいですね。