扇子の想い出
扇子の想い出
扇子の想い出 私がまだ独身で若いころ、父親から一本の扇子をもらいました。
上品なしっかりしたもので外から見たら百貨店で買ってきたのかと思うようなものでした。広げてみると骨の内側にさりげなくどこかの料亭の名前が刻印されていました。もうずいぶん昔のことですが、ずっと記憶に残っています。なぜか図柄だけではなく香りの記憶まで。残念ながらどこかにやってしまったようで今はありません。あの料亭は今はどうなっているんだろうと、ふと思い起こしました。販促というよりは粗品、記念品といった部類に入る使い方でしょうか。
今の世の中はスピード、スピードで昔とは時間軸が全く違ってきています。そんな時に扇子を広げるとなぜか時間軸が昭和に戻ったような気がするのは私だけでしょうか。
毎日満員電車に詰め込まれて通勤していますが、夏になると扇子を持っている方を時々見かけます。「うちわ」とはまた違った感覚が有りますね。
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