■マグネットを廃棄するときの分別が分からない!

いつの間にか利用しないマグネットシートが家の中にたくさん溜まっていたということはありませんか?割引の期限が切れていたり、もう別の業者と契約して不要になったりしても「なんとなく」で溜めてしまうことが少なくありません。 そしていざマグネットシートを捨てようと思ったとき、可燃ゴミか不燃ゴミ、どちらか迷ったことがあるという方もいらっしゃるでしょう。 今回はマグネットシートの分別とリサイクル方法についてご紹介します。

多くの自治体において「磁石」は基本的に燃えないゴミに分類されています。 ただし「マグネットシート」という区分においては可燃ゴミに分類されている自治体が多くあり、それが分別時に迷われる理由の一因にもなっているようです。マグネットシートは磁石の中では単体での磁力が弱く、また印刷されているのが紙ということもあって燃えるゴミに分類されることが多くなっています。

また、マグネットシートでも数枚程度なら問題ないようですが、数十枚など多量の枚数を一度に出す場合は事前に自治体に問い合わせるのをおすすめしています。マグネットシートが大量にあると磁力が増す分、回収車の壁面や他のゴミに張り付きやすくなって思わぬ事故を引き起こす危険があります。 自治体によってマグネットシートの分別は変わることがあるので、どのように捨てればいいか判断しかねるときは居住地区の自治体に問い合わせてみましょう。

もしも金属などが可燃ゴミに混入していた場合には燃やした際に溶けてしまい、焼却炉の中に付着して故障を引き起こす原因になります。 炉が故障すると運転を中止して修理に取り掛からなくてはならないため、大変な人員・時間のロスが発生してしまいます。800度以上にもなる焼却炉は運転を止めてもその熱をすぐに逃がすことはできません。そのため、作業に入る前から時間がかかることになります。 いくつか炉があれば別の炉を稼働するという処理場もありますが、ゴミの分別で故障を未然に防ぐことができるならそれに越したことはありませんね。

■マグネットシートの素材と焼却過程を解説

通常マグネットシートは薄い磁石部分、印刷を施された紙の部分、PP加工がされている場合は上から薄いプラスチックが貼り付けられている構造になっています。

☆マグネットシートを燃やしたらどうなる?

ゴミ処理場の焼却炉は800度を超える高温でゴミを燃やしています。通常、焼却炉で燃やされたゴミは灰になり、その後埋め立てられていきます。マグネットシートも同様に高温で灰になるまで燃やされます。 このとき、マグネットシートだから特別な有毒ガスが出るかと思えばそんなことはなく、一般的な可燃ゴミと同じような処理方法が適用されていることがほとんどです。

自治体にもよりますが、マグネットシートが燃えるゴミとして分別されている場合は問題なく焼却できる設備になっていると考えて良いでしょう。通常の可燃ゴミと同じく安全に焼却されています。 ただし、自宅や個人での焼却はゴミ処理場の炉のような高温での焼却は難しいものです。 安全が確認できないままに燃やしてしまうと有害なガスや燃え残りが発生する恐れもあるため、マグネットシートを個人で焼却するのはおすすめしません。

■マグネットシートを再利用するには

最近は検索サイトでもリメイクやハンドメイドといった検索ワードが人気を博しており、様々なSNSでも話題に上っています。個人で製作したグッズやアクセサリーを販売する人も増えており、そういったジャンルに特化したサイトも登場しています。 マグネットシートは手に入りやすさからSNSでリメイクに関する投稿が流行しており、今回は多数の投稿の中から個性的で簡単に作れるリメイク作品を3点ご紹介します。

ちなみに、マグネットシートはそのまま一晩ぬるま湯に浸けておくと紙の部分が剥がれやすくなり、加工に利用しやすくなります。ハンドクラフトの専門店などで販売されているようなシート状の磁石が無料で手に入るということもあって、趣味でリメイクやハンドクラフトを嗜む方に重宝されている裏技です。

☆何度でも貼れる!マグネットステッカー

手軽度:☆☆☆☆☆

デザインが好きだからと集めていても、つい使いどきを逃してしまいがちなステッカーやシール。一度貼ってしまうと剥がしにくいことや、剥がした後に使えなくなってしまうのも使うのをためらう理由のひとつかもしれません。

マグネットステッカーはマグネットシートにステッカーを貼付け、ハサミやカッターナイフで好みの形に切り抜くだけで完成します。このとき前述の方法で紙部分を取り除いておいたシートを使うと、よりクオリティの高いマグネットステッカーになります。 磁力のある場所なら何度でも貼ってはがせるので大切にしていたステッカーをインテリアに活用したいときにもおすすめです。

☆インテリアの一部にも!マグネットピンチ

手軽度:☆☆☆☆★

ピンチとは洗濯ばさみのことで、最近では小さくインテリア向けに作られたものが100円ショップなどでも販売されています。ナチュラルな木製やカラフルなプラスチック製など様々な種類があり、ハンドクラフトの材料としても人気があります。

ピンチの持ち手の側面に合う大きさに切ったマグネットシートを貼ればマグネットピンチのできあがりです。 磁力のある場所ならどこでもくっつけることができるので、アクセサリーや写真などを挟んでオシャレに飾っておくこともできます。また、冷蔵庫にマグネットピンチを置いて買い物メモを挟んでおけば、出掛ける際にぱっと持ち出すこともできるので大変便利です。

☆完成したらすぐ飾れる!お絵かきシート

手軽度:☆☆☆★★

「子供の絵を飾りたいけど画鋲やテープは使いたくない」というご家庭は少なくないでしょう。 紙の白い部分が残るようにマグネットシートの印刷部分を剥がせばお絵かきシートの完成です。しかし、力の入れ方によってマグネット部分まで剥がれてしまったり、逆に印刷部分が残ってしまったりと慣れるまで少し難しい部分もあります。

もしも失敗してしまったときは前述の方法で紙部分を全てはがして、新しく紙を貼り付ければ完成です。折り紙などを貼り付ければ色とりどりのお絵かきシートになります。